SWOT分析

SWOT分析

SWOT分析は、企業が戦略を構築するにあたって、自社の置かれている状況を網羅的に分析し、そこから新たな戦略オプションを見出すためのフレームワークです。単体で簡易的に用いられることもありますが、多くの場合は他のフレームワークを総合するフレームワークとして、いわばメタ・フレームワークの役割を果たします。SWOT分析は、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の頭文字で、大きく分けて、内部環境分析のS(強み)とW(弱み)、外部環境分析のO(機会)とT(脅威)に分けることができます。

内部環境にあるStrengths(強み)&Weaknesses(弱み)は自社がコントロール可能な事柄であり、それに対し外部環境にあるOpportunities(機会)&Threats(脅威)は基本的に企業が自力で制御できない事柄です。もちろん、後者の場合はそれに対する打ち手を講じることで「対処」はできます。ただ、その事象そのものの「制御(コントロール)」して起きないようにすることなどは難しいと考えられます。たとえば、関税の撤廃や法的規制などは、政府に働きかけることはできてもコントロールは難しいと言えます。

SWOT分析は、大きく2つのステップに分けることができます。

まず、外部環境分析と内部環境分析として、SWOT要素をリストアップします。これが第1ステップです。

第2ステップは、これらの4要素をクロスさせて、自社の戦略オプションを導き出します。

 

1st ステップSWOT要素の抽出

 

【外部環境分析】(マクロ環境分析)

<機会>自社の事業活動の機会となりうる要素は?

<脅威>自社の事業活動の脅威となりうる要素は?

代表的な分析フレームワーク:

  • PEST分析
  • 5Force分析

 

【内部環境分析】(ミクロ環境分析)

<強み>自社の強みは?

<弱み>自社の弱みは?

代表的な分析フレームワーク:

  • バリューチェーン分析
  • VRIO分析
  • 7S分析

※外部環境、内部環境の両分析にまたがるフレームワークとしては、3C分析などが挙げられます。VRIO分析も業界他社との比較という性質から、純粋な内部分析というよりは、内部を軸とした比較分析であり、その意味では両者にまたがるフレームワークと言えます。

SWOT分析 1st

SWOT分析 1st

 

2nd ステップ打ち手の検討

  • 強みを生かして機会を捉える戦略・打ち手
  • 強みを生かして脅威を回避する戦略・打ち手
  • 機会を生かして弱みを克服する戦略・打ち手
  • 弱みによって機会を取りこぼさない戦略・打ち手
  • 脅威によって弱みを肥大化させない戦略・打ち手
  • 弱みによって脅威を現実化させない戦略・打ち手
SWOT分析 2nd

SWOT分析 2nd