6次の隔たり

6次の隔たり(Six Degrees of Separation)とは、社会的ネットワーク理論(分析)で証明されている法則のひとつで、世界中の任意の誰かとの繋がりには平均で約6人の隔たりがあるというものです。逆に言えば、平均6人の隔たりを介せば、世界中の誰とでも繋がっているという「スモールワールド・ネットワーク」の象徴的な事例です。

 

6次の隔たり

6次の隔たり

 

この法則は、イェール大学の社会心理学者であったスタンレー・ミルグラムが1967年に実験によって実証しました。実験の内容は、ランダムに選んだ人たちに、一人の特定の人物「ボストンに住む特定の人物(○○という名前の株式仲介人)」にたどり着くよう、手紙をリレーしてもうらうというものでした。届いた手紙は平均約6人の隔たりで目標人物まで届きました。しかも、隔たり人数の分散も小さく、多くが一桁の隔たりでした。 ミルグラムは、1970年に条件をさらに厳しく設定して追試しました(ロサンゼルスからニューヨーク、白人から黒人)。そしてやはり同様の結果を得ました。

 

このような「世界は小さい」という認識は、人々の肌感覚で昔から言われており、それをミルグラムが実証した結果となりました。

この発見は今日でも強力な影響力を持っており、また社会的ネットワーク理論の後の発展に大きく寄与しました。